2024年3月のサンクスケーキ「春うらら」

 

毎月10日にご予約、店頭限定でお出ししている「サンクス・ケーキ」。

この日のためだけに開発された特別なケーキを、月替わりでおつくりします。

3月はラ・テールではお馴染み並木さんの苺で作った「パリブレスト」!

 

並木さんの苺「べにほっぺ」
ラ・テールの特別なケーキに欠かせない並木さんの苺。品種はとちおとめを送っていただくことが多いのですが、今回はケーキに合せて「べにほっぺ」をメインに使わせていただくことにしました。
べにほっぺは、果肉がしっかりしていて、甘みと酸味のバランスが良い苺です。
並木さんの農園では、樹上で真っ赤に完熟した苺をひと粒ずつ丁寧に収穫して、直送してくださいます。
苺は無農薬栽培が難しい果物。並木さんの農園では、子供たちが安心して食べられる苺をつくりたいとの想いから、花をつけてからは農薬を使わずに栽培することで、極力農薬を抑えた苺づくりをされています。

フランス菓子「パリ・ブレスト」
1891年にフランスで始まった自転車レース「パリ・ブレスト・パリ」。フランス・パリからブルターニュ地方のブレストまでを往復する1200kmのレースで、現在も続いている世界最古の自転車レースです。
その創始者で著名なスポーツジャーナリストであるピエール・ジファール氏が、パティシエであるルイ・デュラン氏に、この自転車レースの象徴となるようなお菓子をつくってほしいと頼みました。デュランはシュー生地で自転車の車輪の形のお菓子をつくることを思いつきました。シュー生地で車輪のリング型をつくり横半分に切り、その中身はプラリネクリームを絞り、表面にはスライスしたアーモンドをちりばめたケーキをつくったと言われています。

春におすすめのパリ・ブレスト
パリ・ブレストの味の決め手となるのは、クリームのおいしさ。今回のサンクス・ケーキでは、苺と相性の良いカスタードクリームを合せることにしました。
アーモンドを合せたクッキー生地を重ねてザクザクとした食感と風味豊かな味わいに焼き上げたシュー生地を焼き上げました。中には食感のアクセントとなるキャラメリゼしたアーモンドを散りばめて、濃厚なカスタードを絞りました。フレッシュな苺「べにほっぺ」を重ねますが、苺の濃厚な味わいをプラスしたく、並木さんの苺(とちおとめなど)で自家製苺ジャムを炊き上げて忍ばせました。苺ジャムは、ほんのりオレンジが香るため、さわやかな後味に。さらに重ねるカスタードクリームは、生クリームを多く合せて軽くやさしい甘さに仕立てました。
苺の香りと甘さがふわっと広がり、春を感じるパリ・ブレストをお楽しみください。
(開発担当:松田 光弘)